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「分け入っても 分け入っても 青い山」

山頭火のもっとも好きな句です。

前書きには「大正15年4月、解くすべもない惑ひを背負うて行乞流転の旅に出た」とあります。

 

道なき道を分け入り、進んでも進んでも青々とした山はどこまでも続いている。

俳句の意味だけを読み取ると、緑が青々とした山に入り込み、

掻き分けながら進んでいるように思える句です。

しかし、山頭火は幼い頃に母が自死し、自らも精神を病むなど、人生は苦難の連続でした。

そのことを踏まえてこの句に触れると、また違ったものに思えてきます。

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