フィリピンのRhoda & Sheshyのゴスペルデュオ、Cordillera Songbirds
『The Goodness Of Grace』はHubert Dapliyanの作詞作曲。地元の出身で、イギリスのバースを拠点として活躍しています。彼の曲は独特のスタイルを持ち、歌詞は信仰と民族的ルーツを反映しています。 音楽的にはカントリーゴスペルなのですが、彼女らの歌唱力とともに、フィリピンの伝統的な舞踊や衣装、そして密林のイメージが見事にマッチしています。なんとも不思議な魅力と親和性というか懐かしさを感じます。
"Cordillera" 「コルディリェーラ」は「山脈」「山岳地帯」を意味します。
この地に生きる山岳民族のカリンガ族は、インドネシアのジャワ島にルーツを持つとされる少数民族だそうです。ただ文明の波に流され、独自の文化や伝統音楽は、失われつつあるようです。Rhoda と Sheshyがカリンガの伝統楽器、竹製打楽器バリンビンのリズムにのって歌っています。消滅寸前である伝統の生活文化がよく分かるように、良く編集されたミュージックビデオです。
sheshy diazは歌唱力も素晴らしが、曲作りの才能にも長けているようです。「カリンガ」の伝承曲でしょうか、とても心地よいアレンジになっています。何か沖縄民謡や、日本の歌謡曲にも通じるような、懐かしさが感じられます。
タガログ語で歌われているのでしょうか、歌詞の意味は分かりませんが何か
何かつらい悲しみを一つ一つ語っているようにも感じられます。
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「耕して天に至る」。棚田の風景を形容するのによく使われる表現ですが、フィリピン・ルソン島北部の中央山岳地帯に開墾された棚田群はまさにそれ。「天国への階段」とも呼ばれる壮大な景観が広がります。
標高1,000mを越える高峰の山腹をほとんど人力だけで耕し、米を作り、昔ながらの生活を2000年以上にわたって守り続けてきました。1995年には世界遺産に登録されました。
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大昔、稲作の耕地を求めて黒潮に乗り、琉球や九州地方にたどり着いた古代人がいたと想像すると、ロマンをかき立てまます。
Rhoda & Sheshyは、一見すると普通に見える女の子ですが、歌の実力は確かです。
『WHEN GOD DIPS HIS LOVE IN MY HEART』 は ハンク・ウィリアムズの歌。日本だったら、この年代の女性が大昔のカントリーシンガーの歌をカバーをしていたら驚きですが、フィリピンはカトリック信徒の多い国ですから、ゴスペルのカテゴリーだと考えると違和感がないですね。